線路の要点まとめ(電気通信主任技術者試験「専門(無線)」)

電気通信主任技術者試験(伝送交換)の「専門的能力(無線)」で出題される電波伝搬特性の理論についてまとめました


過去問を解きながら参考書にコピペしたものをもとに書いたものなので、怪しいところがあるかもしれませんが、参考程度に使用して下さい


試験の過去問の他、電気通信主任技術者試験研究会のテキストからも引用しました

電気通信主任技術者無線テキスト

電気通信主任技術者無線テキスト

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日本理工出版会
  • 発売日: 2005/04/01
  • メディア: 単行本

平行線路

複数の導体を平行に配置して構成される伝送線路であり、架空裸線路として 短波帯までの線状アンテナへの給電線路に用いられる


架空裸線路は、導体を流れる電流の局所的な集中が少なく、誘電体の充塡がないために低損失であるが、外部空間の電磁波からの干渉に弱く、また、外部空間への電磁波の放射が生ずるという問題がある

同軸線路

閉じた外導体の中に内導体を配置し、この間に電位差を与えて電磁エネルギーを伝送するため、外部空間への電磁波の放射や、外部電磁界からの干渉はほとんど生じない


同軸線路の特性インピーダンスは、線路の断面寸法と絶縁体の比誘電率から正確に求めることができるため、高性能な受動回路素子を構成するのに適している


また、内導体を流れる電流に局所的な集中が少ないため導体損が比較的小さく、内導体と外導体の間を損失の少ない誘電体とすることによって、低損失な伝送線路を実現することができる

平面伝送線路

代表的な平面伝送線路には、マイクロストリップ線路、 コプレーナ線路、スロット線路などがある

マイクロストリップ線路

誘電体基板の片面に接地導体を設け、もう一方の面に細い金属の導体をエッチング技術などにより設けたもので、誘電体としては、テフロン、 アルミナなどが用いられ、MMICを構成する場合には、誘電体基板が半導体(GaAs、InP など)となる


単純な伝送線路のほかに、様々に形状を変えること により、キャパシタ、インダクタ、帯域通過フィルタ、方向性結合器などとして機 能する平面回路を形成することができる


ストリップ線路は、回路素子との整合性に優れており、アレーアンテナの給電ネットワークなどに用いられる

コプレーナ線路

誘電体基板の片面に細い中心導体とそれを挟むように接地導体を設けたものであり、この導体が信号線路と同じ面にあるため、マイクロストリップ線路と比較して、FETなどの半導体バイスの実装が容易であるといった利点がある


この構成における伝送線路の特性は、信号線幅と導体間の間隔に依存する

スロット線路

誘電体基板の片面の導体に細いスロットを設けたもので、放射損が大きい欠点があるが、これを半波長又は1 波長の共振器とし、マイクロストリップ線路又はコプレーナ線路を用いて給電したスロットアンテナは、パッチアンテナと比較して、広帯域で交差偏波が小さいなどの利点があり、ミリ波帯の集積アンテナに適した構造となっている

インピーダンス整合

アンテナの入力インピーダンスが給電線と整合がとれていない場合には見かけ上の利得(動作利得)は低下する


アンテナの入力インピーダンス$ Z \,[\mathrm{Ω}] $ を$ Z = R+jX \,[\mathrm{\Omega}] $、給電線の特性インピーダンスを$ R_0\,[\mathrm{\Omega}] $ 、 電源の無負荷電圧を$ V_0 \,[\mathrm{V}] $とすると、完全に整合がとれている場合の最大可能出力$ P_0 \,[\mathrm{W}] $ は$ P_0 = \frac{V_0^2}{4R}\,[\mathrm{W}] $と表される


〜解説〜

整合が取れている時、電源・給電線側ではインピーダンスは$ Z = R_0 - jX_0 \,[\mathrm{\Omega}] $となる
すると、回路全体ではリアクタンス成分(インピーダンス虚数成分)は0となり、インピーダンスは$ 2R_0 \,[\mathrm Ω] $で実数になる


よって流れる電流は$ \frac{V_0}{2R_0} \,[\mathrm{A}] $となり、出力$ P_0 = R_0\times\left(\frac{V_0}{2R_0}\right)^2=\frac{V_0^2}{4R}\,[\mathrm{W}] $と求まる

整合側の実抵抗$ R_0 \,[\mathrm{\Omega}] $を忘れがちなので注意


45度ファラデー回転子を用いたアイソレータ

左端から入射した電磁波は、抵抗板Aを通過後、進行方向に磁化されたファラデー 回転子を通過し、偏波が進行方向に向かって右方向へ45度回転する
これにより、 電界が抵抗板Bに対し垂直となり、小さな減衰で通過し、右端から出力される


※参考: 光アイソレータの原理 - 偏光依存型と偏光無依存型 | オプティペディア - Produced by 光響



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