チャーターブログ

Simple is best.

データ通信ネットワークの要点まとめ(電気通信主任技術者試験「システム」「設備管理」)

電気通信主任技術者試験(伝送交換)の「電気通信システム」、「伝送交換設備及び設備管理」で出題されるデータ通信ネットワークついてまとめました


他に含めようのなかった「CAS」や「IPTV」もここに一緒に書きました


専門科目で出されるほどの応用的な内容はここでは扱っていません


過去問を解きながら参考書にコピペしたものをもとに書いたものなので、怪しいところがあるかもしれませんが、参考程度に使用して下さい


試験の過去問の他、NTTラーニングシステムズのテキストからも引用しました

電気通信教科書 電気通信主任技術者 伝送交換設備及び設備管理・法規編 第2版

電気通信教科書 電気通信主任技術者 伝送交換設備及び設備管理・法規編 第2版


ADSL (Asymmetric Digital Subscriber Line)

非対称デジタル加入者線


既存の電話回線を利用してデジタル通信を可能にする


アナログ信号の音声信号は4kHz以下で、ADSLは25〜500kHz(又は1MHz)で用いられる
メタリックケーブルを用いるため、周波数と伝送距離に比例して信号が減衰し、伝送距離には限界がある

  • スプリッタ: 電話回線に流れる音声信号とデータ信号を分離する機器

加入者宅と電話局内にも設置される

  • ISDN信号の干渉

ADSLの帯域とアナログ電話信号の帯域は大きく異なるため干渉はしないが、ISDN (Integrated Services Digital Network、サービス総合ディジタル網) は320kHzと高周波であるため、ADSLISDNのケーブルが近接すると漏話が発生する可能性がある
参考: ADSLのISDN干渉

変調

ITU-T勧告では、DMT方式を採用し高速型のG.992.1と簡易型のG992.2がある

CAP方式

Carrierless Amplitude and Phase Modulationの略


ユーザ側からの上り信号と設備センタ側からの下り信号に搬送波を一つずつ使う方式


※参考:
CAP ‐ 通信用語の基礎知識

DMT方式

低周波数帯と高周波数帯をさらに4kHz帯域に細分化し、複数のサブチャネルを用いてデータを伝送する


伝送路にノイズがあり一部のサブチャネルが利用できなくなった場合でも、他のサブチャネルを用いて通信を確保できる


ADSLでは、高速化と接続の安定性を確保するため、一般に、設備センタ側からの下り信号の変調には、QAM方式と比較して伝送効率は低いが雑音に強いQPSK又は回線状態によりQAMが使われる


QPSKとQAMが逆になって出題されましたが、これは変調方式を覚えているかどうかではなく、PSKとQAMの違いを理解しているか問われていました。DMT方式のサブキャリアの変調方式なんて調べてもなかなか出てきません。


利点と欠点

実際に利用するには、周波数によって信号を分離するスプリッターを利用すれば良いことになる。但し、回線がISDNである場合はDMTの信号帯域と重なってしまうため、ノイズの問題などが生じる。

複数の帯域に分割して伝送するため、特定の周波数にノイズがあっても他の帯域は利用できるという特徴があるが、処理が複雑になるため、回路の複雑化、延いては装置価格の向上や消費電力の増加などの問題がある。

引用: DMT ‐ 通信用語の基礎知識


DBM方式

Dual Bit Mapの略


漏話雑音量に応じて近端漏話区間用と遠端漏話区間用の2種類のビットマップを切り替えながら使用し、ISDN回線からの漏話による影響を低減化し、伝送特性の改善を図る方式

FTTH

全家庭の加入者線光ファイバを敷設するシステム

FTTH (Fiber To The Home)

ユーザ宅内のONU(光加入者終端装置)と局のOLT(光加入者端局装置)とを光ファイバで接続

FTTB (Fiber to the Building)

オフィス・ビルや集合住宅の建物内に設置したONUまで光ファイバを敷設する

FTTC (Fiber To The Curb)

ユーザ近くの電柱まで光ファイバケーブルを敷設し、電柱から宅内まではメタリックケーブルを利用する


OLTやONUなどのまとめはこちらの記事参照
www.charter-blog.com

IPTV

広義にはインターネット上で利用できるストリーミング配信サービスなどを含むが、狭義では電気通信事業者が管理するコンテンツ配信に利用することが考慮されたIPネットワークであるCDN(Content Delivery Network) 上で提供されるIPパケットによる放送サービスといわれている


狭義のIPTVで提供されるサービスには、IP放送(多チャンネルの放送)、IP再送信、VOD(Video On Demand) などがある


IP放送はIPマルチキャスト放送ともいわれ、IP放送サービスでは、管理されたCDNを効率的に使って、映像送信サーバからネットワークに対してIPパケットをマルチキャストで常時送出しており、映像信号の転送プロトコルには、一般に、RTPが用いられている


VOD (Video On Demand)

ビデオ・オン・デマンド


視聴者が観たい時に様々な映像コンテンツを視聴することができるサービス


VODサービスでは、受信機からの要求に応じてコンテンツの配信を開始又は終了する


配信開始のリクエストが発行されると、コンテンツ配信サーバから受信機に向けて映像コンテ ンツを乗せたIPパケットが伝送され、一般に、リアルタイムに配信するための制御プロトコルにはRTSP (Real Time Streaming Protoco) が、映像コンテンツの転送プロトコルにはRTPがCDNで用いられている


参考: 映像配信技術の基礎 | NTTテクノクロスブログ

CAS (Conditional Access System、限定受信システム)

日本のBSデジタル放送の有料放送受診者を対象とする狭義の限定受信システムとして始まり、その後はデジタル著作権管理の一部として正規の機器を認証する広義の限定受信方式としても利用されている


B-CASカードには次の3つが記録されている

  • B-CASカードID
  • Km(カード固有のマスターキー
  • EMM

EMM (Entitlement Management Massage)

EMMは暗号化された状態でB-CASカードに記録されている
暗号化を解くにはKm(マスターキー)が必要


EMMには以下の3つが入っている

  • 加入者の情報
  • 加入者の契約情報
  • Kw (ECMを復号するワークキー

ECM (Entitlement Control Message)

電波で暗号化された映像データと一緒に送信される
映像データを復号するにはECMに含まれるKs(スクランブルキー)が必要
Ksも暗号化をされていて、この暗号化を解くにはEMMに含まれるKw(ワークキー)が必要


ECMには以下の3つが入っている

  • 番組に関する情報
  • 視聴可否に関する情報
  • Ks (動画を見るためのスクランブル解除キー


B-CASによる映像データの暗号化解除は次の三段階になる

1.B-CASカードの Km(カード固有のマスターキー)を使用して、EMMの暗号化を解き、EMM の中にある Kw(ワークキー)を取り出します。

2.Kw(ワークキー)を使用し、ECM の暗号化を解き、Ks(スクランブルキー)を取り出します。

3.Ks(スクランブルキー)を使って、映像本編の暗号化を解きます。

※引用: B-CASカードの仕組み

ATM (Asynchronous Transfer Mode)

ATM(非同期転送モード)についてはこちらにまとめました

ATM(非同期転送モード)の要点まとめ(電気通信主任技術者試験「システム」「設備管理」) - チャーターブログ



カテゴリー「電気通信主任技術者試験」の記事一覧はこちら
電気通信主任技術者試験(伝送交換) - チャーターブログ