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移動体通信の要点まとめ(電気通信主任技術者試験「専門(無線)」)

電気通信主任技術者試験(伝送交換)の「専門的能力(無線)」で出題される移動通信分野についてまとめました


なお、無線伝送の基本はこちら

無線伝送の要点まとめ(電気通信主任技術者試験「システム」「設備管理」) - チャーターブログ


移動無線通信システムの各世代の特徴はこちら

移動無線通信システムの各世代の要点まとめ(電気通信主任技術者試験「設備管理」「専門(無線)」) - チャーターブログ



過去問に出たところを中心にまとめ、特に穴埋めや単語のすり替えがあったところにはで強調しました


過去問を解きながら参考書にコピペしたものをもとに書いたものなので、怪しいところがあったり、重要なものが抜けていたりするかもしれませんが、参考程度に使用して下さい


参考書はこちら(無線を選択する人少ないのかこれくらいしかない...)

電気通信主任技術者無線テキスト

電気通信主任技術者無線テキスト


目次

スループット

例1

一般的なセル構成の移動通信システムでは、限られた周波数帯域を使って極力多くのトラヒックを運ぶ、又は、与えられたトラヒックを運ぶために必要な周波数帯域を極力狭くすることにより、周波数利用効率を高くすることができる。 例えば、音声伝送が中心の移動通信システムにおいては、無線チャネルの狭帯域化、小ゾーン化、同一チャネルの繰り返し距離の短縮などにより、周波数利用効率の向上が可能である。


また、同一の無線周波数を隣接するセルで使うCDMAベースのシステムでは、提供されるサービスも音声に限らず多岐にわたること、電波伝搬の状況に応じて伝送速度が変わる適応変調が用いられることから、セル当たりの最大収容容量の観点でもシステムの評価が必要である


セルが単位時間当たりに運んだ情報量の総和に相当するものはセルスループットといわれ、 周波数利用効率の観点からは、セルスループットを大きくする必要がある。 また、サービス性の 観点からはユーザスループットも 重 要 で あ る 。 ト ラ ヒ ッ ク の 状 況 又 は 電 波 環 境 の 状 態 に よ っ て は、ユーザスループットがある程度低下することを許容する必要があり、このようなサービスはベストエフォート型のサービスといわれる。


ギャランティ
これは通常、24時間つながりっぱなしで常に一定の通信速度が保証されている。トラブルがあっても一定時間以内に復旧させるとか、迂回路が確保されるといった質の高いサービスが多い。
ベストエフォート型の逆

例2

高速・広帯域伝送を実現するには、無線伝送帯域幅が数 MHz に及ぶ場合の受信電界強や伝達遅延特性などの広帯域伝搬特性を考慮することが必要である


高速・広帯域の電波伝搬においては、様々な方向から反射、回折してくる電波の伝達遅延の分散が伝送品質に大きな影響を与える要因となり得るが、CDMAではRAKE受信といわれる技術を用いることによりこれを改善することができる


移動機のアンテナの地上高は、一般に、数m以下と低く、無線基地局と移動機間の見通しは、建物などによって遮られるとともに、伝搬路の特性は時々刻々と変動する


無線基地局から発射された電波は、建造物などで反射、回折などを繰り返して受信点の移動機に到達する
このとき様々な経路によって移動機に到来する電波の伝達遅延時間を横軸にとり、各到来波の受信レベルを縦軸にプロットしたものは、遅延プロファイルといわれ、反射、回折などを受けて到来する複数の電波の伝搬路は、その 経路を示すという意味でパス(Path)といわれる


OFDMAでは、移動機での電波の受信状況に応じて周波数領域における無線リソースを適切に割り当てることによりマルチユーザダイバーシチ効果を得ることができるため、スループットの向上が可能である

遅延

無線パケット伝送における遅延時間は、無線フレームの長さや自動再送制御方式 と密接に関係する

遅延プロファイル

マルチパス伝搬路における各到来波の伝搬遅延時間と受信電力を表す遅延プロファイルは、瞬時遅延プロファイル、短区間遅延プロファイル及び長区間遅延プロファイルに分類されている

瞬時遅延プロファイル

数十波長程度の区間内でのマルチパス干渉によるレイリーフェージングが重なった遅延プロファイル

短期間遅延プロファイル

有限な伝送帯域幅で送信された電波の遅延プロファイルは、移動機の移動に伴い複雑に変動する。伝搬遅延時間ごとの受信電力を数十波長に相当する距離で平均化し、瞬時変動を除去した遅延プロファイル

区間遅延プロファイル

基地局からの距離がほぼ同一で、かつ、伝搬路の状況が同様なエリアで、短区間遅延プロファイルを平均化した遅延プロファイル

雑音

受信機雑音は、受信機入力とは無関係に受信機内部で発生している雑音のことで あり、調整された受信機では回路の抵抗や能動素子などから発生する雑音がその原 因である


感度抑圧を軽減するためには、中間周波段では、増幅した後に急峻なフィルタで 不要波を減衰させることは有効ではない


スプリアス受信を軽減するためには、周波数変換段の帯域外減衰特性を高めることなどが有効である


受信相互変調を軽減するためには、高周波増幅器の利得をできるだけ小さくする こと、受信機の高周波部の能動素子は直線性の良いものを使用することが有効である



デジタル無線回線の設計では、所望のCINR(Carrier to Interference plus Noise power Ratio)やSINR(Signal to Interference plus Noise power Ratio) を用いて、希望波に必要な電力の絶対値を算出している


誤り訂正

パケット伝送においては、一般に、ある程度の情報のまとまりに対して付加され るCRC(Cyclic Redundancy Check)ビットを用いるなどの方法により誤りが含ま れているかどうかを受信側にて確認することが行われており、誤り訂正の評価指標 としてFER(Frame Error Rate)やBLER(Block Error Rate)が用いられている


誤り訂正符号化とCRCのためのチェックビットが付加された送信変調シンボル は、S/P変換器でパラレルデータに変換される


パラレルデータに変換されたデータに、サブキャリアといわれる互いに直交する周波数成分を個別に変調した後、加算器にて合成する


OFDMのサブキャリアの配置において、サブキャリア間隔が広すぎると伝送効率が低下し、狭すぎるとドップラー変動の影響によって、サブキャリア間の干渉が生ずるおそれがある


下りリンクサブキャリアは、周波数軸上で12の連続したサブキャリアから構成されるリソース・ブロックにグループ化され、さらに下りリンク帯域の中央には使用されないDCサブキャリアがある


CDMA方式

送信電力制御

CDMA方式においては、送信電力を適正な値に制御する送信電力制御は必須の機能であ るとされている。 CDMA方式で用いられる送信電力制御には、クローズドループ送信電力 制御とオープンループ送信電力制御がある

オープンループ送信電力制御

移動機において、基地局からの信号を受信して、移動機 が独自に送信電力の制御を行う方式
きめ細かな制御は行えないがフィードバック情報が必要ないため、クローズドループ送信電力制御と比較して高速の動作が可能である

クローズドループ送信電力制御

クローズドループ送信電力制御は、基地局において、基地局の制御により送信電力を制御する方式
クローズドループには、インナーループとアウターループの二つのループ がある

※どちらか一方だけ選んで使うものではない。情報が足りない時にはアウターループ送信電力制御が行われず、インナーループ送信電力制御のみとなる。
WO2006104208A1 - 送信電力制御方法及び移動局 - Google Patents


  • インナーループ制御

上り(下り)回線でのインナーループ送信電力制御では、基地局(移動局)において受信SIR(信号帯干渉比)を測定し、目標SIR以下であれば"up"命令, 以上であれば"down"命令をTPCビットとして送信する. 移動局(基地局)はこの命令により送信電力を1dBステップで制御する。


  • アウターループ制御

インナーループ制御において、基準となる目標SIRを設定する
数百ミリ秒から数秒の間で測定した受信品質を元に、緩やかな周期で目標SIRを補正する。



参考: スペクトラム拡散技術のすべて - 松尾憲一 - Google ブックス


※制御の分野において、閉ループ制御とは設計した出力と実際の出力の比較を行う(フィードバックを用いる)制御を、開ループ制御はフィードバックを用いない制御を言います
参考: ヘルプ


DS-CDMA方式

DS-CDMAは、スペクトル拡散を用いて多元接続を行う無線アクセス方式である。
DS-CDMAでは、送信情報データ系列を情報データのシンボルレートと比較して高速なレートの各ユーザに割り当てられた拡散符号で広帯域の信号に拡散して伝送している
この拡散符号の速度はチップレート、また、チップレートとシンボルレートの比は拡散率(SF: Spreading Factor)といわれる


受信側では、送信側で拡散に用いられた拡散符号と同じ拡散符号を用いて相関検出を行うことにより送信情報データ系列を再生する
このとき、他ユーザの受信信号は、拡散符号が異なるため、平均的に1/SFの信号電力に低減される


このように、DS-CDMAでは、全てのユーザが同じ周波数帯域、時間軸を共有して通信を行い、各ユーザの識別は、ユーザごとに固有に割り当てられた拡散符号によって行われている


移動体通信環境においては、主に基地局と移動機との間の伝搬路に存在する建物などにより、 遅延時間の異なるマルチパスが生ずるが、このような遅延時間の異なるマルチパスが到来するときは、周波数選択性フェージングが発生する


DS-CDMAでは、このフェージング対策として、レイク受信方式により効果的な受信を行い、さらに、ソフトハンドオーバ方式などの採用 により受信品質を向上させている





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