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伝送の要点まとめ(電気通信主任技術者試験「システム」「設備管理」)

電気通信主任技術者試験(伝送交換)の「電気通信システム」、「伝送交換設備及び設備管理」で出題される伝送の分野についてまとめました


過去問に出たところを中心にまとめ、特に穴埋めや単語のすり替えがあったところにはで強調しました


過去問を解きながら参考書にコピペしたものをもとに書いたものなので、怪しいところがあるかもしれませんが、参考程度に使用して下さい


試験の過去問の他、NTTラーニングシステムズのテキストからも引用しました

電気通信教科書 電気通信主任技術者 伝送交換設備及び設備管理・法規編 第2版

電気通信教科書 電気通信主任技術者 伝送交換設備及び設備管理・法規編 第2版


目次

アナログ情報のデジタル伝送

・エンファシス伝送
伝送信号の多重化により伝送帯域が広くなると、低周波域と高周波域との伝送損失の差が大きくなることから、伝送帯域内でのSN比を一定に近づけるため、低周波域の信号送出レベルを高周波域より下げ(ディエンファシス)、その分高周波域の信号送出レベルを上げて伝送する方法(プリエンファシス)
参考
プリエンファシスとデエンファシス - EDN Japan



・時間的に連続なアナログ信号からデジタル信号への変換は、一般に、標本化、 量子化、符号化の三段階で行われる


・アナログ信号からデジタル信号への変換過程では、ある範囲内の標本値は同一の符号列で表現され、受信側では同一の符号列は全て同一の振幅として復号される


〜補足〜
標本化周期ごとにしかサンプリングをしないので、ある範囲内(標本化周期の時間)は同一の符号で表現されます。デジタル信号なので劣化とかを除けば同一の符号列を受信し、全て同一の振幅として復号されることができます。なお、このままではギザギザな信号(無限の高調波成分を含む信号)になっているため、低域通過フィルタを通すことで、元の連続信号に戻すことができます


ただし、標本化する際にナイキスト周波数(=標本化周波数の半分)を超える周波数成分が含まれていると本来の信号とは違う周波数成分(折返し雑音やエイリアシングと呼ばれるもの)が現れ、もとに戻せません。よって、標本化する前に信号を標本化周波数の半分以下に帯域制限する必要があります。逆に言えば、元に戻したい信号の周波数成分の最大値の二倍以上で標本化しなければなりません。


例えば、人間の可聴域は最大20kHz程度であるためCDの標本化周波数は44.1kHzであったり、音声信号の最大値は3kHz程度なのでVoIPに使用される殆どの音声コーデック(狭帯域コーデック)は8kHzで標本化しています


※参考
理論まで学びたい方はぜひ読んでみて下さい
10. サンプリング定理 (やる夫で学ぶディジタル信号処理)




量子化ビット数を1ビット増やすと6dB信号対量子化雑音比が改善する
〜解説〜
信号対雑音比はS/N比とも言われ、


 S/N比 = 20\log_{10}{\frac{信号電圧}{雑音電圧}}


で表される
ここで間違えやすいのが、logの係数が20であること。電圧や電流の比の場合は20で、電力の比の場合は10。これは、電圧や電流は電力の平方根(\frac{1}{2}乗)に係数をかけたもので、上の式に代入するとこの\frac{1}{2}が効いて10になります



量子化ビット数を1増やすことは、量子化の刻みを2倍にすることを意味しているため、量子化雑音は\frac{1}{2}になる
上の式を見ると真数が2倍になるため、 20\log_{10}{2} \sim 6 [\rm d
b]増えるということです


参考
シンセサイザー研究室



光変調方式

直接変調方式

LEDや、レーザダイオードなどの発光素子で強度を制御する方式


半導体レーザを使って数十ギガヘルツ以上で変調を行うと、媒体中のキャリアの瞬間的な変動で活性層の屈折率が変化し、光の波長が変動してしまう(波長チャーピング)ため、伝送速度に制限がある


※参考
光変調器の概要



外部変調方式

発光素子からの出力光に対して光変調器で変調をかける方式
超高速長距離伝送システムには一般に外部変調方式が用いられている


・外部変調方式では一般に光源として用いられる半導体レーザの出力光を、 LN変調器(LiNbO3結晶のポッケルス効果による屈折率変化を利用)やEA変調器(EA: Electro-Absorption、電界吸収)などの外部変調器により変調している


電気光学効果を利用する方式は、媒体へ加える電界の強度を変化させると物質の屈折率が変化する効果(ポッケルス効果)を利用して変調を行う
ニオブ酸リチウム(LiNbO3)を材料として用いられている

電気光学効果による導波光制御では、LiNbO3(リチウムナヨベート、ニオブ酸リチウム)に代表されるような強誘電体結晶を用いる。
この種の誘電体結晶は一般にその結晶構造によって決まる光学的異方性を示す。
  電気光学結晶に電界を印加するとその屈折率が変化するが、屈折率変化が印加電界に比例するポッケルス効果がしばしば利用される。LiNbO3結晶は大きい電気光学定数を有するため、光変調器の基盤としてよく利用される。

引用(光変調器の概要


※参考
LN変調器およびその動作原理とは | ファイバーラボ株式会社




・光の位相の変化を光の強度の変化に変えて光強度変調とするために、マッハツェンダ干渉計を用いたものがある

「マッハツェンダ変調器(MZ変調器)」では、シリコン光導波路中を伝搬する光ビームを2本の光導波路に分岐させ、位相差を与えてから合流させる。分岐した2本のシリコン光導波路にはpn接合が形成されており、pn接合にバイアス電圧を加えることによって分岐した光導波路の屈折率を変更し、光ビームの位相を変える。

引用(光変調器の試作例(マッハツェンダ変調器とリング変調器) (1/2) - EE Times Japan


電界吸収効果を利用する方式は、特定の物質へ加える電界の強度を変化させると光の吸収量が変化することを利用して変調を行う
電気光学効果を利用した光変調器と比較して一般に駆動電圧は高いが小型にできる


※参考
光変調器の試作例(電界吸収(EA)変調器)とまとめ(前編) (1/2) - EE Times Japan





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